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あんかけうどんをもう一度。

その日、私は関東高田組のライブに行く予定を立てていました。会場は渋谷パルコクラブクアトロ。

当時、私は渋谷に近い場所でひとり暮らししていましたから、夕食を軽く食べてから会場に行っても十分余裕です。
乾麺をゆでてうどんをつくり、つゆに水溶き片栗粉を混ぜてあんかけうどんを作ろう…としたところ、で突如身体に悪寒が走りました。そして動けなくなりました。

…これはまずい。

そう直感しました。
体温を測ったところ、唐突に38度近い熱。何だこれは?!
鼻のど他に異常はありませんが、とにかく熱で動けない。
うどんは捨てました。ライブの前売チケットは買っていましたが、それどころではありません。
薬を飲んで、寝ることにしました。

翌朝は出勤日。やはり動けない。熱は下がらない。電話をかけて会社は休みました。
食事が入らなくなりました。のどは通るのですが、しばらく経つと食べたものをもどしてしまう。

薬を飲むとどっと汗をかいて熱は下がるのですが、薬が切れるとまたじわじわと上がり、また動けなくなります。
薬で熱が下がっている時に、近所の店に行き、最低限の食料と薬を買って、また寝込む。
頼ることができる人もいなかったので、それで数日過ごしました。

それでも仕事はたまるので、途中熱っぽい身体で一日だけ会社に行き、数時間だけ最低限の仕事をこなしてまた帰宅しました。
のろのろと、会社の最寄りの池袋駅構内を歩いていたら、声をかけられました。

「あなた、今、幸せですか?」

…うるせー今それどころじゃないよ! というか人が弱っている時に声かけてくるんじゃねーよっ!

と言いたかったのですが、こちらは身体がしんどくて、断るのがやっとな状態。人の弱みに付け込む人って、ほんとうにそういう弱った人(つまりあの時の私のような人)を良く見つけるものですね。ある意味感心しましたが、とにかくそれどころではなくて。

熱はそれから数日続きました。何か食べるとすぐにもどします。遠方で医者をやっている女性の友人と連絡が取れて、ふとんの中から相談してみました。
「直接見ていないからわからないけど、もどしてしまうんだったら、胃腸関係じゃない?」
胃腸専門の病院に電話をかけ診てもらうことにしましたが、予約は少し先になりました。

熱は上がっては下がり、下がっては上がりで、食べ物が入らないことも含めて、その状態は一週間以上続いたでしょうか。

ようやく身体が楽になってから病院に行き、生まれて初めて胃カメラを飲みましたが、特に問題は無いということで原因不明ですべては終わりました。

久しぶりに会社に復帰して。

「あれ? (か)さん、痩せてない?」

体調が直った直後はそうでもなかったのですが、しばらくしたらどんどん体重が減ってゆきました。最終的に10kg減ったでしょうか。喜んでいいのか悪いのか、微妙でしたが、まあ、喜びました。(注:今は戻ってます)

結局、あの高熱は何だったのか、もうわかりません。食あたりにしては熱だけという症状が謎ですし、ウイルス性の何かだったのかなあ…と思うこともありますが、別に誰かに何かを移した・移されたわけでもなさそうです。

ひとつだけ言えるのは、あれ以来、乾麺をゆでてのあんかけうどんは作らず食べなくなった、ということです。もう作っても大丈夫かな。

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